ミシン・ピーシング
ミシンピーシングは、手縫いをする代わりにミシンで縫うだけだと思われがちですが、実はまったく違います。ここでは、手縫いとは違う、ミシンの特製を活かしたミシンピーシングのテクニックをご紹介しましょう。
ロータリーカッターで布を裁断
ロータリーカッターを使ったカッティングの一番の特徴は、布に印をつけないので、速くきれいな直線で切れること!
カッティング用の定規には、そのために、平行線やいろいろな角度の線が入っているので、その線やカッティングマットの線を利用して、印をつけずに切ることができる訳です。これで、時間が大幅に短縮できます。
カットするときには、縫い代分を含めるのを忘れないようにしましょう。ロータリーカッターを使うと、布を何枚も同時に切ることができます。
その代わりに、刃がとても鋭いので、カッティングするときには注意してください。また、カットが終わったらすぐにカバーをしたる、刃を中に引っ込めることを習慣にしておくと、思わぬ怪我が防げます。
ミシンピーシングの基本はチェーンピーシング
ミシンで縫うときには、ピースをひとつ縫うごとに糸を切るのではなく、続けていくつものピースを縫う方が効率的です。ピースが鎖のようにつながるので、これをチェーンピーシングといいます。
縫うときには、押え金の幅などを利用して、縫い代を一定に保ちます。
続けて縫った後に、ピースとピースの間の糸を切ればOK。
玉留めの必要がないのは、ミシンの最大の特徴ともいえますね。
ミシンピーシングのときには、このように、いかに効率よく縫うかを考えるのがお勧めです(*^^)v
ミシンの特徴を活かしたピーシング
ミシンで縫ったものは、手縫いと違い、切っても大丈夫なのが大きな特徴です。その特徴を利用して、いったん縫い合わせたものをカットして、再構成して縫い合わせるテクニックがたくさんあります。
ここでは、その代表的な「ハーフスクエア・トライアングル(→)」を合理的に作る方法をご紹介しましょう。
ハーフスクエア・トライアングル
1. まず、使う布を縫い代を含めたサイズの四角に切ります。手縫いだと、三角に切るので、バイヤス地の部分がのびやすいのですが、このやり方では布がのびる心配はありません。 四角1枚で2枚の三角がとれますので、必要枚数の四角を切ってください。
2. 写真のように、片方の四角の裏に線を引いておきます。
この線が縫うときのガイドラインになります。
同じ布のすべてのピースに、同様に線を引きます。
3. 色の違う四角を2枚ずつ、中表にぴったり重ねます。
2で引いた線に押え金の端を合わせて、2の線の両側(写真では赤い線の上)を縫います。すべてのピースを同様に縫います。
4. 2で引いた黒い線の上を切ります。
すると、三角を2枚縫ったユニットが2つできます。
すべての四角を同様にカットしてください。
5. アイロンで開くと、ハーフスクエア・トライアングルの出来上がりです!
飛び出ている余分な縫い代は切り落としましょう。
◆このユニットの配置を工夫したり、色を変えたりすることで、さまざまなデザインが生まれます。
ミシンキルトの道具・材料
ミシンで作るキルトは手縫いで縫うところをミシンに変えたものではありません。ミシンの特製を生かした独特のテクニックが魅力です。
ミシンキルトでは、ロータリーカッターで布をカットしたり、キルティングの際に特別な押え金を使ったり、と道具も手縫いとは違います。