ミシン・キルティング

ミシンキルティングの道具

キルティング用押え金ミシンキルティングをするときには、普通の押え金をはずして、

直線のキルティングのときには、ウォーキングフット(写真左)を使います。

曲線のキルティングやフリーモーション・キルティングのときにはキルティング用、刺しゅう用のダーニングフットなど、縫うときに布を抑えないもの(写真右)を使います。

 

ミシンキルティングをするときの針はキルティング用がお勧めです。布と綿が三層に重なっているので、針先が鋭く、厚地縫いに適した針がよいでしょう。

また、古い針は折れやすく、針先も鈍くなっているので、新しい針を使う方が、快適にキルティングをすることができます。

 

ボビンに巻く下糸は、生成りや薄い灰色などのニュートラルカラー(ボビン用糸として売っているものもあります)だと、上糸の色を問わずに使えます。

上糸にはミシン糸を使います。色は、目立たせたくないときは、生成りや透明糸を使い、逆に、キルティングラインを見せたいときには、布と対照的な色の糸を使います。

 

ミシンキルティングの場合は、しつけ糸でしつけをかけません。キルティングをするときにしつけ糸が押え金に引っかかることがあるからです。しつけ糸の代わりに、安全ピンを使って三層をとめるのが一般的です。

普通の安全ピンを使ってもかまいませんが、とめやすいように少し曲がった、キルティングのしつけ用安全ピンも市販されています。

 

ミシンのセッティング

曲線のキルティングをするときには、送り歯を落とします

送り歯が落とせないミシンでは、薄いプラスチック板などで送り歯をおおって、ミシンによって布が送られないようにしてください。そうしないと、手で自由に布を動かすことができません。

キルティングをするときには、事前に別布で試し縫いをして、糸調子などを調節してから、キルティングをしてください。

 

直線のミシンキルティング

直線のキルティングをするときには、押え金をウォーキングフットに変えましょう。
三層になった厚いキルトも、無理なく送ってくれます。

一本のラインをキルティングした後は、ウォーキングフットに付属ののガイドを使えば、線をひかなくても、平行線のキルティングが簡単にできます。

ウォーキングフットを買うときには、自分のもっているミシンのメーカーが出しているものがお勧めです。メーカーがウォーキングフットを出していないときは、ウォーキングフットを買う前に、自分のミシンに取り付けられるかどうかを、必ず確認してください。

 

フリーモーション・キルティング/曲線のキルティング

ミシンキルティングの魅力は、このフリーモーション・キルティングだと思います。

キルトを前後左右に自由に動かしながらキルティングをする、フリーモーション・キルティングをするためには、キルティング用の押え金やダーニングフットなど、針が上がるときに押え金が一緒に上がるタイプのものを使います(上記参照)。

図案は、あらかじめトップに描いておいてもいいし、下絵なしに自由にキルティングしても構いません。

ポイントは、一筆書きのように、なるべく糸を切らずに図案を刺していくことです。

背景部分に密にキルティングをして、トラプントなど、メインの部分を浮き上がらせたいときには、スティップリングという背景のキルティングをすることもあります。スティップリングは原則、下絵なしで自由にキルトを動かしてキルティングします。

 

 

ミシンキルトの道具・材料

ミシンキルトミシンで作るキルトは手縫いで縫うところをミシンに変えたものではありません。ミシンの特製を生かした独特のテクニックが魅力です。

ミシンキルトでは、ロータリーカッターで布をカットしたり、キルティングの際に特別な押え金を使ったり、と道具も手縫いとは違います。

作品協力:Tong Tong Quilt 嶺井壽美子

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